14既卒無職から見た世界

23歳、14既卒無職(ニート)の日誌です。

若年無職の構造的理由と就職支援の皮肉

TLにフローレンスの駒崎さんのツイートが流れてきた*1。『無業社会 働くことができない若者たちの未来』という本についてだ。

@Hiroki_Komazaki: 「無業社会 働くことができない若者たちの未来」工藤啓・西田亮介:働かない若者≠怠惰。構造的理由がある。潜在数483万人とも言われる彼らが生活保護を受ければ、莫大な社会的負担が。ならば彼らに「投資」し、納税者になるべく支援すべき。良書。 Twitter / Hiroki_Komazaki: 「無業社会 ...
働かない若者として意見を述べれば、少なくとも僕は「自分は怠惰だ」と認識している。既卒無職という現状はなんら構造的理由によるのではなく、個人的理由によるものだと思っている。それでも投資してくれるなら、是非ともお願いしたいが…。まぁ当事者には見えないものがあるのだろう。

NPO法人育て上げネットの工藤啓さんと言えば、著書『大卒だって無職になる』が一時話題になった。大卒無職となってほどない頃に遅ればせながら読んだが、この本は大卒無職自身はメインターゲットではないようだった。自身のNPOに関わる大卒無職の人たちの事例が並べたてられた、「合格体験記集」のような本だった。言われてみればタイトルから推測できそうだ。
読了後、育て上げネットのウェブサイトを見て一つ驚いたことがある。支援を受けるには、安くないお金がかかることだ。たとえば、ジョブトレというプログラムは、登録費5万円、月額料金4万円だ。確かに、バイトをすれば簡単に稼げる額ではあるし、正社員のポジションを得られればすぐにペイするから、悪くない投資と言える。しかし、就職支援を受けるのにお金がかかるというのはやはり違和感がある*2。もちろん、NPO運営にお金がかかるのはわかるし、サービスに見合う対価を支払うのは当たり前だ。その意味では仕方のないことなのだろうが、どうしても、うーむと唸ってしまうのであった。
ただ、経済学的にはたぶん全く問題ない、むしろ、正しいのだよなぁ。本当に必要な人に支援が行き渡るという。情報の非対称性の問題はあるけれど。だが、就職支援に関わるサービスの均衡を価格で調整するというのはアイロニーを感じざるを得ないよなぁ。就職支援って難しい。

いずれにせよ、僕が無職である構造的理由や就職支援のアイロニーをいくら考えても今は何もならないので、個人的理由をどうやって解消していくか、その手段としてどのような支援を選ぶのかを考えるしかない。

*1:ツイートうまく貼れない…

*2:そういう人はお金のかからない公共の就職支援事業を活用すればよいというだけの話ではある。